シマント、大手荷主らとの国土交通省採択モーダルシフト事業にて「多重下請け構造」是正に向けた配車最適化モデルを構築

荷主・運送事業者のマッチング、配車最適化による収益改善と適正運賃の実現へ
国土交通省の地域連携モーダルシフト等促進事業(大阪府)として採択された「大阪トラックディスパッチ推進協議会」の幹事をつとめる株式会社シマント(東京都中央区日本橋、代表取締役CEO:和田 怜)が2026年2月までの協議会の活動を経て、実施効果と以降の事業展開ロードマップを公開しました。
シマントはトラック輸配送の配車管理システムの開発・提供や、大手物流元請企業との共同開発で物流DXを推進。同協議会はシマント、大阪府等の大手荷主企業を含む8組織で構成され、物流2024年問題の解決および商慣習の適正化を目指し、関西圏における「荷主間運行組み合わせ計画」「実運送事業者との直接マッチング」の実証事業を推進を目指しました。
大手荷主、元請け事業者、配送事業者、大阪府、シマントでの合議を重ね、配車業務の実態として多重下請け構造による下記のプラックボックス構造が改めて浮き彫りになりました。
「大阪トラックディスパッチ推進協議会」における主な実施効果
・電話リレーを重ねることでの情報の劣化(デジタルを軸とした意思決定への阻害要因)
・各階層で中間マージンが発生し、実運送の適正運賃の確保が困難
・実際に運んでいる、実運送事業者の状況が見えない
これらを解決するべく、透明な取引と情報ネットワークの実現に向けた最適なプラットフォームを定義しました。
Before :荷主 → 元請 → 2次 → 3次 → 実運送
After :荷主 ⇄ プラットフォーム ⇄ 元請 ⇄ 実運送
・全レイヤーの情報を集約し、データドリブンな意思決定を支援
・中間レイヤーを排除し、実運送レイヤーが適正な運賃収受を支援
・計画状況、配送状況を可視化し、状況把握を支援
運行計画・実績の可視化
・需要と供給の総量を可視化し、ギャップを定量的に提示
・運行依頼とトラックリソースを集約、リアルタイムに共有
多重下請け構造の適正化
・実運送体制管理簿の作成を支援し、実運送が2次請けまでで止まるオペレーションが可能
・元請と実運送間の配送可能なリソース情報の共有により、配車計画のスキマを埋めた最適配置を実現し、適正運賃の収受を支援
配車担当者の配車支援(自動配車支援)
・大量の配送依頼をバッチで自動処理。全体最適と効率性を踏まえた計画作成を支援
・配車マンの独自ノウハウを結集し、ヒューリスティックAIとハイブリッドで設計した直前の配車やスポット手配への対応で、配車担当者の業務負担を軽減
・車両の稼働率を高め、収益改善に貢献
協議会幹事コメント
株式会社シマント COO 渡邊英知

本事業では各ステークホルダーが納得する合意形成と全体最適化のスキームを構築する必要がありました。各ステークホルダーとの面談を行い、業界課題や個別の業務フローについてヒアリング。各々の目線を考慮して課題を汎用化し、皆が利益を享受するストーリーを作成しています。
効率的に運行を組み合わせて実際に運ぶことを目的としているので、運送事業者様の業務ヒアリングも根幹となります。運行データに基づいた全体最適化のためには、荷主・運送事業者から、運行データやトラックリソースデータなどを連携してもらう必要があります。そのためには各社内での管理や業務フローの見直しが必要なケースも少なくありません。こうした場合は、業務フローのヒアリングを行って、伴走しながらデータを取得する方法を考え連携を実現していきます。
協議会活動を経た今後の展望・事業ロードマップ 〜持続可能な物流プラットフォームへの展開〜
関西域内での事業スケール拡大とともに、以下のロードマップに基づき展開します 。
適正運賃の可視化と市場基準策定
配車プラットフォームの機能を強化し、実運賃を可視化・集約。適正原価に基づく合理的な運賃基準の策定へ。
マーケットと対象領域の拡大
ニーズの高い関東圏への横展開に加え、冷凍・冷蔵輸送などの業種特性を考慮したスキームの拡張を推進。荷主業種を超えたトラックリソースの共有化を目指す。
運行ばらつきの定量的定義によるリソース最適化
季節、月内サイクル(月初・月末等)、曜日、時間帯ごとで発生する運行のばらつきを定量的に定義し分析。結果を非リアルタイムで活用する施策も含め、地域輸送能力の最大化へ。
